ジムニーのJB23系やJA11系を問わずリフトアップすると必要になるプロペラシャフトスペーサー(通称:ペラスペ)。
装着しなければいけない理由や、装着しないとどのような不具合が発生する恐れがあるかを説明します。また、どれぐらいのリフトアップから必要になるのか?取付箇所・方法、車検についてなどもお伝えします。
★2020年2月 一部更新
★2024年8月 一部更新
目次 |
装着する理由
プロペラシャフトはトランスミッションを経由してデファレンシャルギア(デフ)へと動力を伝達する重要な部品です。
特徴としてはユニバーサルジョイントとスプラインの機構を併せ持ち、サスペンションの上下の動きに合わせて柔軟に角度や長さを変えることで、常に動力を繋ぎ続けます。
しかし、プロペラシャフトはノーマル状態を前提に設計されているため、リフトアップによりサスペンションが伸びたり、オフロード走行で大きくストロークする際にはプロペラシャフトの長さが不足してしまいます。このため、プロペラシャフトの長さを補うためにスペーサーの装着が必要になります。
装着しなければどうなるか?
プロペラシャフトスペーサーを装着せずにジムニーをリフトアップしたり、オフロード走行を行うことで起こりうる具体的な問題は次の2点となります。
- 走行不能に陥るリスク
→等速ジョイントが完全に抜けてしまうと動力が伝えられなくなる。 - 異音の症状【通称:ペラ鳴り】
→ジョイント部に負荷がかかり、特に4WD時の高速走行中にデフ周辺から「ガァーゴォー」という異音が発生する可能性がある。
<1>についてはプロペラシャフトスペーサーによって問題を解消できますが、<2>の「ペラ鳴り」に関してはプロペラシャフトスペーサーだけでは改善しない場合もあります。
その場合、コイル車ではキャスターブッシュやトランスファーアップマウント、リーフ車ではキャスターウェッジを使用して、デフ側やトランスファー側の角度を調整する方法が取られます。また、「ダブルカルダンプロペラシャフト」といわれる特殊なプロペラシャフトを用いることで、「ペラ鳴り」が改善されることがあります。
ペラスペが必要なリフトアップとは
ジムニーを3インチアップ以上のリフトアップをする場合は必要と考えられるパーツとなります。特にクロカン走行などサスペンションを大きくストロークさせる状況ではプロペラシャフトの長さが不足しがちです。
これはJB64系やJB23系などジムニー全車においてドライブトレインの基本構造が同じなので、共通する部分です。そのため、このような使用状況ではプロペラシャフトスペーサーの装着をおすすめします。
特にJB23-5型以降ではリア側のプロペラシャフトが6mm短く設計されているため、プロペラシャフトスペーサーの必要性は高くなります。
また、リフトアップの量が増えるほどプロペラシャフトの長さが不足するため、スペーサーの厚みを増やす必要があることも考慮しておきましょう。
※補足ですがボディリフトでのリフトアップはプロペラシャフトへの影響はありません。
リフトアップ以外でも影響するプロペラシャフトの長さ
コイルスプリング車(JB64やJB23)の場合、リーディングアームやトレーリングアームの全長が伸びることでプロペラシャフトの長さが不足します。
社外品アームはホイールベースの適正化や大径タイヤの干渉対策を考えて全長を伸ばしたロングタイプや調整式タイプが存在します。
アームの全長を伸ばした社外品に交換する場合、その分のプロペラシャフトスペーサーが必要になることを理解しておきましょう。
必要以上の延長は故障を招く
ここまでリフトアップやサスペンションが伸びた際のプロペラシャフトの状態について説明しましたが、次にサスペンションがフルで縮んだ際に起こるプロペラシャフトの状態について知ってもらいたいと思います。
クロカン走行などでサスペンションがフルバンプする状況では、プロペラシャフトが必要以上にスペーサーで延長されていると、プロペラシャフトの縮みしろが無くなってしまいます。このような状態では、トランスファーやデフに過度な負担がかかり、最悪の場合、故障の原因となることがあります。
したがって、リフトアップをしたからといって必ずしもプロペラシャフトスペーサーを延長する必要はありません。リフトアップの量や実際の使用状況を考慮し、適切な延長量を選定することが重要です。
取り付け・車検について
プロペラシャフトスペーサーの取り付けは、プロペラシャフトのリアデフ側、またはフロントデフ側のジョイントに挟み込んで装着します。
脱着時の重要なポイントとしては「プロペラシャフトの向きを変えない」ことです。取り外し前にジョイント部分に目印をマーキングしておいてください。
取付方法はボルトオンなので、メガネレンチがあれば簡単に取り付けが可能です。ジムニーであれば下回りのスペースに余裕があるのでジャッキアップしなくても交換作業ができるでしょう。
しかし、プロペラシャフトは重要なパーツとなりますので、脱着は最寄りの自動車修理工場に必ずお願いしましょう。また、装着状態で車検を受ける場合は構造変更が必要となる場合がありますので注意が必要です。
エスポのプロペラシャフトスペーサー
4×4エスポワールのプロペラシャフトスペーサーは、取付け穴がマルチピッチ設計されているため、ジムニーの様々なモデルに対応しています。具体的には、JB64/74、JB23系、JA11、JA22に取り付け可能です。専用ボルトも付属しているため、購入後すぐに装着が可能です。
また、このプロペラシャフトスペーサーは重ねて使用することができ、例えば10mmタイプを購入した後でも、さらに重ねて20mmタイプに変更が可能です。
装着の際には、プロペラシャフトのセンターがズレないように段付き加工が施されており、ブレが出ないように高精度・高強度に製作されています。素材はスチール製で、表面にはパーカー処理が施されているため、耐久性も高く安心して使用できます。
価格
JB64/74用 プロペラシャフト延長スペーサー10mm/20mm【4×4エスポワール オンラインショップ】
・10mm/3,800円(税抜) ・ 20mm/6,800円(税抜)
JB23系用 プロペラシャフト延長スペーサー10mm/20mm【4×4エスポワール オンラインショップ】
・10mm/3,800円(税抜) ・ 20mm/6,800円(税抜)
JA11系用 プロペラシャフト延長スペーサー10mm/20mm【4×4エスポワール オンラインショップ】
・10mm/3,800円(税抜) ・ 20mm/6,800円(税抜)
JA12/22専用 プロペラシャフト延長スペーサー10mm/20mm【4×4エスポワール オンラインショップ】
・10mm/4,000円(税抜) ・ 20mm/6,800円(税抜)
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