ジムニーカスタムといえば真っ先にリフトアップや大径タイヤを思い浮かべてしまいますが、牽引フックも忘れてはならないカスタムパーツです。
何気ない地味な存在ではあるものの牽引フックの装着は費用対効果で考えるとどんなジムニーカスタムよりも実用性が高いといえます。
そんなジムニーの牽引フックについての必要性や車検のこと、選び方まで詳しく取り上げます。
目次 |
牽引フックとは
故障やスタックをして自力で動けなくなってしまった時に、ロープやワイヤーを引っ掛ける部分となるレスキューパーツです。
逆に動けなくなってしまった他車に対しても使用することができるので、脱輪や転倒をしてしまった車両をレスキューする場面でも活躍します。
その他にも牽引フックが活躍する場面は多岐に渡り、林道で出くわす倒木の移動や災害時のがれき撤去でも活用することができます。
牽引フックの必要性
ジムニーでオフロードを走るなら絶対必要なパーツです。もしスタックやハマり込んでしまった時にロープが引っ掛けられるポイントがないと助けようにも助けられないからです。
街乗りがメインの人であっても牽引フックがあるに越したことはありません。冬期の路面凍結時や積雪時にはいくらジムニーとはいえ自力で動けなくなる場面がありますし、他車が同じように動けなくなってしまった場面で必ず役に立つからです。
そして、せっかく牽引フックを付けるなら前後どちらからでも引っ張れるようにしておくことが重要です。最低でも前後の2箇所、理想は前後左右の4箇所に備え付けておけば牽引がしやすくなります。
車体のアクセントにもなる
牽引フックの主たる役割はレスキューパーツであることに違いはありませんが、ドレスアップパーツとしての役割も持ち合わせています。
元々はレスキュー時に牽引するポイントがわかりやすいように赤や黄色に塗られている牽引フックですが、車体のアクセントカラーとなる効果もあるのです。
さらに牽引フックは競技車両に装着されることから、スパルタンなイメージを強調できることもドレスアップに関係しているといえます。
車体に付いている純正牽引フックは?
ジムニーの下回りを覗くと牽引ロープが引っ掛けやすそうなフックが前後にあります。
このフックは「タイダウンフック」と呼ばれるもので、牽引用ではありません。これは積載車で運搬する時に車体を固定するためのフックで、下方向の力には耐えられるように設計されていますが、牽引に使用するには強度が足りません。そのため、牽引に使うと高確率で曲がってしまうので注意が必要です。
また、オフロード走行時やバンパー交換時にこのタイダウンフックが目立つ位置にあるため、カットされることもあります。ただし、社外製の牽引フックの中にはタイダウンフックに共締めして取り付けるものもあるため、カットする際は慎重な判断が必要です。
車検対応!でも…
クルマの改造パーツは指定部品といわれるものに分類されていれば、社外品であっても保安基準に適合していれば基本的には車検に通ります。
その指定部品が何か挙げるとタイヤ、ホイールを始めとしてルーフキャリアやグリルガードなどが含まれます。
牽引フックもこの指定部品の中に含まれていて車検対応のパーツに分類されています。
※指定部品のルールが適用されるのは使用過程の車両(継続車検)。新規車検や新車登録では適用されない。
どんな牽引フックでも車検に対応するわけではない
まず絶対にアウトなのは溶接やリベット等で牽引フックを「恒久的」に取り付けた場合です。これは指定部品の取付方法のルールから外れてしまうからです。
微妙な判断となる場合が車体からはみ出している牽引フックです。本来は指定部品であるため車体からのはみ出しに関しては問題にならないはずです。
しかし、車検の際に検査官によって牽引フックのはみ出しが危険な突起物と判断されてしまうと車検には通りません。
ユーザーの間では車検時に指摘されることを避けて検査の度に牽引フックを取り外す例も見受けられます。
このあたりに関しては本当に歯がゆいのですが改造車の車検では検査官の判断、または各都道府県の陸運局によって見解が異なることを前提にしておいたほうが良いでしょう。
牽引フックの選び方
ジムニーにラインアップされる社外製の牽引フックの多くは強度が確保され、ある程度の負荷にも耐えられるようになっています。
ファッション性を重視した牽引フックも存在しますが、牽引時に強度の不足により牽引フックの破損、または車体の破損を招く恐れがあります。
ジムニーに付けるとしたらそれなりの強度を備えた牽引フックがおすすめです。
取付位置
ジムニーの牽引フックはそれぞれに取付位置や固定方法が異なります。まず気にしてほしいのは純正バンパー用か社外バンパー用のどちらであるかです。
取付位置がまったく異なるため間違って購入してしまうと取り付けができない場合や、社外バンパー用であっても形状次第では取り付けできないことも起こり得ます。事前にどこに取り付ける牽引フックなのかしっかり確認しておくことが必要です。
それと、純正バンパー用の牽引フックはバンパーの下にせり出す位置となるため、高低差の大きいオフロードを走ると突っかかってしまう原因になることも覚えておくといいでしょう。
材質・板厚
ほとんどの牽引フックは強度の高いスチール製を採用しているものの、ステンレス製で作られた牽引フックもあります。
コスト面を考えるとスチール製が優れていますが、美観や耐食性を重視するならステンレス製が有利です。
板厚に関してはほとんどが6mm厚が採用されている中で9mm厚の高強度な商品も存在します。
6mm厚でも十分な強度ではあるものの、牽引を多用するハードなクロカンなどでは曲がってしまうことがあるので耐久性を求めるなら9mm厚がおすすめです。
タイプ
主にジムニー用の牽引フックは3種類のタイプに分けることができます。
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高強度なプレート型のシェアが圧倒的なものの可動性がないため牽引の自由度が高いとは言えません。
対して折りたたみ型やベルト型は可動性が高く、牽引の自由度は高いものの強度面についてはプレート型に劣るためジムニー用では少数派です。
おすすめしたいのがシャックル型の牽引フックです。シャックル自体に可動性がある他にシャックルの脱着が可能なのでフックがない牽引ロープでも対応できることがメリットです。
またシャックルは自由に取り替えることができるので自分好みにアレンジすることもできます。
画像:WIN’S WORKS
牽引ロープも積んでおこう
地味だけどあると絶対便利なジムニーの牽引フックについて紹介しました。それほど高価なパーツではないものの費用対効果で考えると今すぐにでも付けておいて損はないパーツだと思います。
牽引フックの装着と同時に用意しておいてほしいのが牽引ロープです。どれだけ立派な牽引フックを付けていても引っ張ることができなければ宝の持ち腐れです。
4×4エスポワールでは牽引フックを始めとしたジムニーのカスタムを得意としております。自社オリジナルのリフトアップ用サスペンションも取り揃えておりますので、ジムニーのカスタムでお悩みの方はお気軽にご相談下さい!
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